神戸鋼、建機事業が経常黒字に転換


神戸製鋼所の2017年3月期は建機事業の経常損益が黒字化しそうだ。
今期は中国の経済減速を背景に油圧ショベルの需要が減少した。
販売環境が悪化した現地の代理店向けに貸倒引当金を計上することも響き、160億円の経常赤字になると予想。
ただ足元では中国工場の生産が上向きで、人件費削減による採算改善も見込めそうだ。

主力の中国工場は油圧ショベルの需要減を受け、15年後半は休業日が月10日前後あった。
これが今年の1月以降は、在庫調整などが進んだことで、定休日以外の休業日を設けずに操業できるまで回復。
さらに「今年も自己都合などによる退職者の補充をせずに人件費を減らす」ことで固定費を削減する。
神戸鋼の建機事業は前期に連結経常利益の2割(210億円)を稼ぎ出した。
しかし、中国のインフラ需要の冷え込みで油圧ショベルの需要が大幅に減少した。
営業損益ベースで部門情報を開示していた時期も含めて遡ると、今期は16年ぶりの赤字になる見通し。